政治の犯罪

他人と合意して取引する、そして結果的に失敗する。そうなったら、契約の範囲内で債務の不履行を弁済しなければならない。

合意していない他人の財産を奪って何かの使途に支出することを強制する、それで失敗した。そうなったら、被害を弁済しなければ犯罪者として懲罰を受けなければならない。

前者が商取引における失敗であり、後者が政治権力の行使における失敗の話だ。ところが実際には政治家も公務員も被害を弁済することもなければ収監されることもない。

人が一生かかっても返せないような損害を生じさせても、建前を掲げながらのうのうと生きている。このような犯罪を無くさなければならないのは、当然である。

政治から自由になる

現実に私たちは政治に自由を縛られている。

私たちは、政治の作り出した観念に縛られてしまってしまいがちで、それを当たり前のことだと思い込もうとしている。けれども本当は、政治から自由になりたいと感じている。

“政治から自由になる” の続きを読む

医薬品医療機器等法にみる変な法律条文

日本には、多くの法律が毎年のように作られるが、深刻な問題を抱えながら重要なのに改善されない法律が放置されている。

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昔でいう薬事法)という法律の第83条を見ると、そのおかしさに驚く。

人間用の法律を動物用に読み替えるルールが延々と書き下されているのである。医薬品医療機器等法は旧薬事法から2016年にアップデートされたはずなのに、この馬鹿げた構造を温存した。 “医薬品医療機器等法にみる変な法律条文” の続きを読む

400年前から続く、日本による沖縄支配の歴史

琉球諸島は、現在日本の支配下にある地域であり、多くの日本人が沖縄県は昔から日本の一部であったかのように錯覚している。だが、もともと沖縄は琉球という一個の独立国家が維持されていた地域だった。日本では植民地とは呼称されないが、実際には帝国主義の時代の典型的な植民地支配と同様の性質を持っている。つまり、外からの暴力による支配があった。

この構図は、その歴史は今からおよそ四百年前、江戸幕府の指示で薩摩藩が軍事的に制圧し、実質的な植民地支配を獲得したところから始まる。江戸期を通じて、中国王朝との柵封関係も維持したことから、政治的に少し複雑な話になる。後に大日本帝国へと引き継がれると中国政府との関係は切り離され、第二次世界大戦中にはアメリカ軍による軍事的占領に至る。日米安保条約に反対する声を緩衝する目的で1970年代に沖縄返還がなされた後も、軍事拠点としての役割を背負っている。

“400年前から続く、日本による沖縄支配の歴史” の続きを読む

終戦直後に作られた国家事業としての巨大売春所,特殊慰安施設協会(RAA)

日本政府は、ポツダム宣言を受諾して太平洋戦争が終結すると直ちに、特殊慰安施設協会と称する事業を国家主導で開始した。シカゴ・サン東京特派員が「世界最大の売春トラスト」と呼んだ巨大事業は、ポツダム宣言受諾直後から連合軍が上陸するまでのわずかな期間から急速に展開した。

全盛期には日本人女性7万人が売られた。この出来事は、終戦のどさくさで一部のヤクザがよからぬことを企てたという話ではない。国家の中枢にあった官民にわたる大規模な構造が、独占していた立場を利用して、国民から奪える限りのものを奪い、それを足掛かりに自らを温存し、戦後日本に強い影響を残すことになったという話なのである。

敗戦に至ってもなお国民を利用し、経済的背景と強力な連携を確保し続けた権力は時代を下って現代に至るまで国家の中心に居座り続け、しかも終戦のその瞬間にさえ暴力をふるっていた。

“終戦直後に作られた国家事業としての巨大売春所,特殊慰安施設協会(RAA)” の続きを読む

古代から明治政府へと続く日本の性産業の歴史

管理売春は人身売買の一形態となりがちであり、日本では古代の奴隷制に由来する非常に長い歴史がある。古代の奴隷制は、支配者を権威化・儀式化し、信仰の対象として発達するとともに、権威主義的な王権を成立させた。大化の改新後も、神官の権威を血縁主義によって引き継ぐことになった貴族達が姿を変えながらその構造を引き継いでいった。奴隷交易と性産業は結びつき、さらに神道と互助関係を形成した流れが起きた。結果的に、日本では、奴隷制に由来する人身売買とその一形態である組織的売春は、古くから巫女・神社に結びついた。

江戸時代末期には、討幕運動とも結びつき、明治以降も政府と非合法結社の癒着した構造を経済的背景として時代を下っていくことになる。政府と性産業・人身売買の癒着構造は、遊郭における年季雇用、殖産興業における女工の年季雇用、戦時中の従軍慰安婦への流れを作り出し、近代においてもしばしば政府が干渉し、性産業や人身売買に対して独占を支援する政策をとった。

“古代から明治政府へと続く日本の性産業の歴史” の続きを読む

政府がヤクザを動員した歴史【アイク歓迎実行委員会】

日米安保体制の構築過程は暴力団や右翼団体と切って切り離せない。政府は、日米安保体制の構築の過程では、反対運動を「警備」するための警察官の数の不足を補うために、右翼団体やヤクザを動員した。

1960年、米国のドワイト・D・アイゼンハワー大統領の訪日前の日米安全保障条約の批准を予定していた。国民の反対の声は強く、連日10万人規模のデモが行なわれる状況にあった。自民党安全保障委員会は、右翼団体や暴力団の有力者と結びつき、テキ屋、旧軍人、消防団関係、宗教団体、右翼団体、暴力団などを動員し、左翼の集会に殴り込みをかけさせた。

実は、街宣右翼、広域暴力団の大規模化はこの頃から始まった。 “政府がヤクザを動員した歴史【アイク歓迎実行委員会】” の続きを読む

『神道指令』の原文と現代語訳、GHQはどのように公私を分離させようとしたか?

神道指令は、1945年に出された、GHQが日本政府へ向けた覚書(指令)である。現在の日本で有効な法律ではない。

GHQ統治下において「政教分離」がどのように条文化されていたのかを知ることができる。国家神道をもちろんターゲットとしているのだが、実際にはあらゆる「宗教、信仰、宗派、信条あるいは哲学」について国家の介入を禁止していることに注意してほしい。

とくに、公的な資金と宗教がどの程度厳密に分離されるべきとされていたのか、公私の区別をどのように設定し、公的資金の使途をどのように制限していたのかが大切である。

かな表記を平仮名にするとともに、表現を現代風にしたものと原文(日本語)を用意した。

“『神道指令』の原文と現代語訳、GHQはどのように公私を分離させようとしたか?” の続きを読む