科研費って必要ですか?

国立大学が国立行政法人化して20年近い期間が経とうとしている。

大学の中にいる人はしばしば訴える、「産学共同研究」ばかりではなく、基礎研究が大切である。これは、至極もっともな話である。大学という教育研究機関では、当然に頭脳が集積する。確かに、そこで行うべき研究は、大学でなくてもできる近視眼的なシゴトではないはずである。また、科学に限らず、あらゆる学問の歴史を振り返れば、基礎研究をおろそかにして長期的な発達があったとは思えない。

一方、無理な話でもある。一部の研究者はいう、いわゆる「競争的資金」ではなく、裁量で使える予算配分がもっと欲しいと。だが、国家が税という形で強制的に集めた有限なリソースを配分するとき、その研究とあの事業が比較されないなんてことが当然だろうか?それは、余裕のある人が資金を提供する場合なら許されるかもしれない。けれども、余裕のない人から奪うことまでは許されるだろうか? 続きを読む 科研費って必要ですか?

お客様は神様ですか?日本でサービスが買い叩かれてしまう理由

多くの人が気づいていることだが、頼む側・買う側が、「安い料金で良いものが来る」ことに慣れ切ってしまってる。「安かろう悪かろう」「良いものは対価がかかる」という感覚が、社会からどんどん失われていく。

本来、事業者なら買い叩く客はターゲットから外す、で良い。単に、顧客リストから削除してしまい、相手にしないことにすればよいのである。だが、この国では、国家がそれを邪魔している。 続きを読む お客様は神様ですか?日本でサービスが買い叩かれてしまう理由

公営保育園の拡充を要求する経団連と連合

公営保育園の拡充を求める政治的な声が強まった。その大きな流れを作ったのは、反アベでも家庭の母親の叫びでもなく、経団連と連合だった。人々のエネルギーは政治的に都合よく利用されただけだ。 続きを読む 公営保育園の拡充を要求する経団連と連合

性行為の合意

ある人が言った。

『恋愛とセックスを「再分配」しろっていうのは、一人の権利をある程度向上させるために別の人間の権利を大幅に侵害するって話なので、人権侵害を肯定せずに肯定できる話ではない。』

おそらく、件のエマ・ワトソンのスピーチに関連しての言及だろう。 続きを読む 性行為の合意

お金をどうして政府が作り、政府が信用を担保するべきなのだろうか?

お金をどうして政府が作り、政府が信用を担保するべきだと決めつけられるのだろうか?政府が勝手に紙切れを貨幣とすることを強制しているのは、決して正しいことではない。

紙切れを印刷するだけで、政府は人々の財産を目減りさせ、奪うことができてしまう。たかだか政府が破綻するだけで、人々の財産の価値がなくなってしまう。 そんな政府の貨幣が正しいものであるはずがない。 続きを読む お金をどうして政府が作り、政府が信用を担保するべきなのだろうか?

「愛されやすい人柄」を演じなければならない社会

「愛されやすい人柄」というのは特殊スキルであり才能であり、それを持ってると色んな人が助けてくれるので生きていきやすい。だから、それを持ってない人でも公平に助けるのが公的扶助の役目だ。こういう主張をする人がいた。

これ、間違いだ。弱者は公的な救済に頼れという政治家や役人が大好きな言い回しには、多数決に認められるほど可哀想な人になって、政党の票田になるほど集団化して、政府の強制力の傘の下に入りなさいという論理が隠れている。 続きを読む 「愛されやすい人柄」を演じなければならない社会

1961年に描かれた「10年後の國民生活」

池田隼人政権下で実施された所得倍増計画のプロパガンダの一例として、1961年に経済企画庁の役人らが編纂して発刊された「10年後の國民生活」(國民生活硏究会 東洋經濟新報社)をあげる。

「倍増計画達成の際において国民生活のあるであろう姿を、具体的、写実的に」書いたという触れ込みだった。この中で、国民年金や老人福祉の発達は下ように描かれる。当時はベストセラーになるほどだったという。 続きを読む 1961年に描かれた「10年後の國民生活」

国家を清算しなければならない理由

法律は常に正しく作られるとは限らない。

かつて国家が奴隷制を合法としていたことは、疑いようもなく罪である。人間の自由を国家が法律によって奪っていたからだ。

他人の財産の自由を奪う徴税を国家はまだ合法にしている。本当にそれでよいのか?疑った方が良い。 続きを読む 国家を清算しなければならない理由