配当と賃金の取り合い

事業とはひたすら規模を成長させればよいものではなく、収益性が低いなら縮小するのも選択肢だ。

事業を拡大すれば利益率が増える見通しがあるなら、人件費を増やして従業員を増やしたりベターな人材に置き換える判断をする。あるいは、設備投資したりして来期以降の収益を増やそうとする。

自社で資金を運用するより、別の会社や別の投資対象に資金をまわしたほうが利回りが高そうなのであれば、出資者にカネを返す判断をする、それが配当である。

逆に、もっと出資してもらえば高い利回りのまま規模拡大できそうなら、株式を発行して追加出資を求める選択をする。つまり、増資である。

いずれにしろ、個々の従業員の賃金は、会社の業績ではなく、その従業員の市場価値で決まる別の話だということには注意したい。会社の業績向上がある従業員の成果であるならその従業員が逃げてしまわないように給料を増やすのは良いアイディアだけれども、すでに市場価値より高く評価しているのであれば、賃金を増やす必要はない。

従業員の立場で自分の収入を増やしたければ、自分の能力をブラシアップするのが一番だ。そのうえで、最良の評価をしてくれる雇用主を見つけ、うまく交渉することだ。賃金はお気持ちでするご褒美ではないのである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。