お客様は神様ですか?日本でサービスが買い叩かれてしまう理由

多くの人が気づいていることだが、頼む側・買う側が、「安い料金で良いものが来る」ことに慣れ切ってしまってる。「安かろう悪かろう」「良いものは対価がかかる」という感覚が、社会からどんどん失われていく。

本来、事業者なら買い叩く客はターゲットから外す、で良い。単に、顧客リストから削除してしまい、相手にしないことにすればよいのである。だが、この国では、国家がそれを邪魔している。

というのも、この国では政府が市場に介入していることが余りにも多いのである。行政がタダ同然でサービスを供給していたり、補助金を競合他社にばらまいて値下げさせたりするのだ。これをされると、どこまでも値下げを求められてしまう。

補助金の財源は税金である。政府は堅実に事業を営む人から奪った税金を使って、市場から評価されない事業者に渡して安売りを許す。

狭い商圏でコツコツ信用を積んで良い顧客を選ぶということをしていても、補助金をつかんだ企業が入ってきてごっそり奪い去るということがあちこちで起きている。

丁寧に顧客との良い関係を維持するよりも、雑に商売をする方が得になるのは、本当に良くない。せめて客を持っていったらちゃんと商売してもらいたいものだが、補助金を受け取る事業者の多くはあっという間に撤退する。荒らすだけで、誰も幸せにしない。

本来、補助金なしでは成り立たない商売は、そもそも市場から排除されていくべきなのである。ところが、もともと消費者から評価されていたはずの事業者が力を失い、市場に評価される事業を行うことができない事業者が優遇されてしまう。

政治の介入が多すぎて、コツコツ顧客との信頼関係を構築するより、政治と密に結びつくために資源を使った方が得なのだ。献金をし、天下りを受け入れ、役所の望む事業計画書を立て、補助金を申請する紙切れの書き方ばかり巧くなる。

こうして、政治による支配はどんどん強まり、政治依存もどんどん深まる。

ブラック企業になることが政府によって誘導されているのだから、ブラック企業だらけになっていく。最後に最も買いたたかれるのは、政治から距離の遠い政治的弱者の人生である。悪いのは強欲な経営者だろうか?安売りに応じてしまう気の弱い労働者だろうか?

それとも、政府だろうか?

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