利権化する政府認定マイノリティ

マイノリティを助けましょう(政治の力を使って)
マイノリティを保護しましょう(政府の権力を使って)

そうやって作られる政党認定マイノリティや政府認定マイノリティは、うまいこと事が運べば政府に保護されることになる。税による優遇を受けたり、権力の作った規制によって他者へ負担を強制することができる。

いかなるタテマエで取り繕うとしても、政党や役人に認定された人々だけを救済し、そのためのコストをそれ以外の人々に強制的に負担させるという性質のものである。政府の行使する権力というものが本質的には暴力だからだ。

認定マイノリティは政府の票田になり、強い政治的発言力を持つことになる。政府に認定されていないマイノリティは助けてもらえないままになり、権力の強制搾取の対象となり、規制のコストにもさらされる。

政治による不完全な救済は救われない者を踏みつける結果になる。だが、政府は完全に全ての弱者を完全な把握することが原理的にできない(それどころか、弱者を発見するにはあまりにも非効率である)。

あとになってそれがとてもおかしなことだと分かっても、政府に依存した認定マイノリティが既得権を自動的に手放すことはない。一旦手にした特権を取り除かれたら、生活が成り立たなくなってしまうから、「権利団体」を作って必死に抵抗するに違いない。利権を壊すことは、利権を作り出すよりはるかに難しい。

社会の中でマイノリティに気づいた人が自ら助けたり、協力を他者に求めるまではよい。応じる余裕のある人は応じるだろう。だがその先で「政治的解決」を求めたならば、事情は変わってしまう。別のマイノリティに気づいた人が自発的に助けるために使えたはずの余力を強制的に奪うことになってしまうからだ。だから、よりより弱い少数の集団が、さらに強い搾取に長期間にわたって晒されることになる。

こうして民主主義における政治的救済が公権力による階級社会を作ってしまう。マイノリティの救済が行われるとすれば、政府の強制力によらない自発的なものでなければ、深刻な害を引き起こす。

最低賃金法に苦しめられる弱者

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