最悪の不当廉売~国が技能の安売りを強制する

気の弱い商売人が客の言いなりになって安い値段で引き受けることで、世の中がブラック企業だらけになっていく。そんなことを言う人もいる。

本来は安売りを求められても、断ればよいだけの話である。もちろん、刃物や武器を使って脅されて安売りを強制されるのであればそういうわけにはいかない。それは搾取であり、暴力というものである。だがそうでないなら、単にプロとして仕事を選べという話だ。

最悪の不当廉売とは、国家の権力によって安売りを強制されることである。国はしばしば補助金政策によって一部事業者の価格競争力に下駄を履かせ、安売りを可能にさせる。その結果、競合関係にある事業者は不当に値下げを強要される。

権力によって集めた税金を使って、権力によって強制されて生じる廉売は、どんな安売りよりもタチが悪い。それは、単に暴力的であるだけでなく合法だから、避けることができない。

事業に対する補助金によって、もともと消費者に望まれる製品供給に成功して競争力のあった事業者は、消費者のニーズをつかむことのできていなかった事業者が追いつくまで、足踏みを強制される。

雇用に関する補助金によって、もともと労働者に望まれる待遇の提供に成功していた事業者は、労働者の望む待遇を供給しえないブラック企業が追いつくまで、足踏みを強制されることになる。

これでは、良い事業者が疲弊し、悪い事業者が生き残る可能性を増やすことになってしまう。

実際には、ダメな事業者が追いつくこともないから、国による補助によって生じる強制的な安売りは、市場を歪め、全体を疲弊させてしまう。政府による経済への介入は、全ての場合にこのような良くない結果をもたらしている。

質の悪いサービスが蔓延したり、ブラック企業がしぶとく生き残るのは、政府が競争しなくて済むように保護しているからだ。その結果、経済は歪みをいつまでも温存する。

経営者のケツを叩き、悪い企業が市場から排除され、企業が良くなるようにしたければ、政府が何も介入せずに自由競争に任せるべきである。そうすれば、ダメな事業者は自ずと淘汰される。市場原理が、経済を調和させることになる。

 

公営保育園の拡充を要求する経団連と連合

 

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