雇用規制の影響(1)

「最低賃金を1500円に」、アルファベットの名前をつけた団体が煽っているが、その背景となっているのは、連合のような、いわゆる御用労組である。

一方で国策原発を支持する大企業の労組は、一方で最低賃金の向上を要求し、低賃金労働者を騙そうとしている。

弱者に厳しい最低賃金1500円

もちろん、賃金は高い方が暮らしやすい。だが、最低賃金は低ければ低いほど弱者にとって暮らしやすく、最低賃金は存在しない方がよい。

最低賃金法の効果は、弱者から就労の選択肢を奪うものであり、むしろ弱者に打撃を与える。最低賃金法の恐ろしさは、それが弱者救済のためのものだと勘違いしやすいという点である。

ブラック企業を作る最低賃金法

選択肢がないから、その仕事にしがみつく。それこそが、いわゆるブラック企業が存在する理由である。

最低賃金が1500円に上昇すれば、1000円相当の仕事しかしていなかった人に、1500円の生産性が求められるようになる。つまり、楽な仕事を選ぶことができなくなり、きつい仕事を選ぶことを強制されるのである。

労働条件は次第に悪化し、正直な経営者は事業をたたみ、乱暴な経営者が生き残ることになる。きつい仕事しかない状況を最低賃金法によって作られてしまえば、労働者はそこから離れることができない。

それは、権力による奴隷的労働と呼ぶにふさわしいものになる。

最低賃金法の影響はすでに社会が経験している

すでに、最低賃金法や解雇規制などの雇用規制があるせいで、楽な仕事が選択できなくなり、低賃金側の労働が過酷になってしまっている。

授業料を負担して大学に進学するなどして学歴を積むか、どこかで就労経験を積まない限り、あるいは重労働を見つけない限り、そもそも就労の機会を得ることができない状況が、雇用規制によって作られている。

本来なら、きつい仕事より楽な仕事のほうが安いはずなのに、安い仕事は失われて、きつい仕事が安くなってしまっているのである。

最低賃金を1500円にすることで誰が嬉しいのか?

最低賃金によって守られるのは、低賃金で労働者を酷使したい大企業とその地位を守りたい大企業の労働組合である。そして、それらを囲い込みたい政治がこれを後押ししている。

雇用形態を容易に変更できる大企業にとって最低賃金の上昇は一時的なコストを生む。だが、低賃金労働者を置き換えることになる自動化技術やロボットへの投資が伸びるし、政府はその変化を助成するだろう。政治的地位の高い大企業は、コストを回収することができる。負担するのは失業することになる人々と納税者である。

また、低賃金労働者を労働市場から切り捨てる最低賃金法は、失業するリスクの少ない人の政治的地位を向上させる。大企業の従業員や、公務員にとって、格差を拡大するためのよい手段となる。低所得の家庭を労働市場の競争から蹴落とすことで、高い教育を受けた人々の就労の安定性は向上するだろう。

だがもちろん、ここでもコストは生じる。低賃金側の雇用が減少する結果、その分の仕事をこなさなければならなくなるからだ。だから彼らは、同時に残業規制などを要求する。実際には、政治的に弱い立場にある零細企業やその従業員が負担することになる。

どうしたら労働条件は改善するか?

  • 最低賃金を支持するのは、騙そうとしている大企業の労組と、騙されている低賃金労働者である。
  • 最低賃金法の効果は、弱者から就労の選択肢を奪うものであり、格差を拡大し、全体の効率を悪化させ、しかも弱者に打撃を与える法律なのである。
  • 最低賃金の上昇は、政治的な奪い合いによって勝ち抜けられるという立場においてだけ恩恵がある。

労働者が自発的に待遇を選び、悪い条件の雇用主から離れ、よりよい条件の雇用主を選ぼうとすることでのみ、労働条件は改善していく。そのためには、労働の自由を守り、選択肢を減らさないことが大切である。

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