インフレ税の仕組み

「インフレ税」という言葉がある。端的に言えば、「政府による人工的なインフレは、税金と同じである」という話だ。

政府が財源を確保しようとするとき、徴税や社会保険料の徴収、国債の発行と並んで、通貨の発行という手段がある。政府は、輪転機を回して紙幣を印刷することができてしまうのである。

この魔法のような方法を、誰も損しないかのように信じたくなるかもしれない。だが通貨発行量の増加には、人々が持っていた通貨の価値が希釈されて目減りするという効果がある。実は、法定通貨制度を悪用することによって、政府が人々の財布に手を入れなくても財産を奪うことができてしまっているだけなのである。

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50年ローンでマンションを買うという異常

ふと、電車の中づり広告を見ると、分譲マンションの広告があった。

「3380万円~/月々6万円から」という数字が書いてある。

ぎょっとした。返済に50年近くかかる。金利も含めると、50年ローンということなのだろう。なんでそんなものが成り立つのだろうか??

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【設問】部活の値段はどのように決めたらよいでしょうか?

こういう人がいます。

なんで余裕がないのに部活やってんの?なのに、なんで税金よこせとか人増やせとか言っちゃうの?

部活は要らないから負担を減らして安くしてほしい。要らないものを勝手に押し売りされているわけ。税負担はこれだけだといって予算を組まれているけれど、うちは部活なんていらないよ。要らないものを押し売りしてるのに、もっと負担しろといわれても無理だよね。

こういう人もいます。

なんで部活やめるとか言っちゃうの?そのサービスは必要なんだよ予算なんて増やせばよいだろ?部活のニーズもあるんだよ。みんなで負担しろよ。

どうしたらよいでしょうか?

(1) 無償のボランティアがサービスを提供せよ/タダなら使う
(2) 税金を使ってサービスを提供しろ/全員に負担させろ
(3) 正しい価格を決めろ/サービスを買いたい人が買えばよい
(4) その他

 

 

『国による「保育」や「介護」の供給は、搾取ではない』か?

『国による「保育」や「介護」の供給は、搾取ではない』
こういう考え方がある。

問題は搾取があるかどうかであって福祉というラベルがついているかどうかではないと思う。

「毎月20万円支払って政府が内容と運営方法を決めた保育サービスを買いなさい、支払いはツケ払いでよいです」
「無理にサービスを受けないでもいいです、でも支払いだけは負担しなさい」
「誰にサービスを提供するかは政府の都合で決めます、外れても支払いだけは負担しなさい」

……これは、搾取ではないだろうか?

誰にとっても合意できる誰にとっても最良のサービスを提供するなら、その場合だけ搾取がないといえるだろう。でも、誰かのために最良で別の人にとって割高なサービスを強制的に売りつけたらそこには搾取がある。

搾取になってしまうなら、一旦やめるべきだろう。

トンキン湾事件、攻撃されないなら、攻撃を捏造すればいい

1964年、米国政府はベトナム戦争に介入する口実として、北ベトナムが一方的に魚雷攻撃したとでっちあげた。攻撃されなくても攻撃を捏造して反撃を正当化する、こうした手段は珍しいものではなく、歴史的に繰り返されてきた。

この出来事は、日本とその隣国である韓国にとっても無関係ではなかった。当時、日本政府や韓国政府がその体制を維持するためには、ベトナム戦争が起こることが必要だった。同時期に結ばれた日韓基本協定は、東アジアの戦争経済を駆動するために機能した。戦争特需によって延長された高度経済成長が、その後の日本の経済構造を基礎づけ、韓国の朝鮮戦争後の復興を可能にした。

トンキン湾事件は、米国や日本や韓国の政府にとって、いわば「国益」であり、米国政府と米国に協力・依存する政府にとって、体制維持のために戦争経済が必要だったのである。

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政府がヤクザを動員した歴史【アイク歓迎実行委員会】

日米安保体制の構築過程は暴力団や右翼団体と切って切り離せない。政府は、日米安保体制の構築の過程では、反対運動を「警備」するための警察官の数の不足を補うために、右翼団体やヤクザを動員した。

1960年、米国のドワイト・D・アイゼンハワー大統領の訪日前の日米安全保障条約の批准を予定していた。国民の反対の声は強く、連日10万人規模のデモが行なわれる状況にあった。自民党安全保障委員会は、右翼団体や暴力団の有力者と結びつき、テキ屋、旧軍人、消防団関係、宗教団体、右翼団体、暴力団などを動員し、左翼の集会に殴り込みをかけさせた。

実は、街宣右翼、広域暴力団の大規模化はこの頃から始まった。 続きを読む 政府がヤクザを動員した歴史【アイク歓迎実行委員会】

日米安保条約の内乱条項と日米地位協定

日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約、いわゆる旧安保は、その第一条で内乱への言及があった。これは、内乱条項として知られる。

日本国内で内乱が起きた場合に武力介入する前提でアメリカ合衆国の軍隊が駐留するということがそもそも日米安保体制の前提だった。

第一条(アメリカ軍駐留権)
日本は国内へのアメリカ軍駐留の権利を与える。駐留アメリカ軍は、極東アジアの安全に寄与するほか、直接の武力侵攻や外国からの教唆などによる日本国内の内乱などに対しても援助を与えることができる。

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ナチスの社会福祉政策

「福祉国家」という考え方は、ファシズムを必然的に導く。人々は、膨張する政府を止める手段を持たないまま、深刻な自由の喪失を経験することになる。

国家による高い社会保障を要求する福祉国家の考え方は、政府が失敗する存在であるという点を無視しがちだ。政府は必ず失敗するが、その失敗の責任をとらずに納税者に転嫁してしまう。そのため、政府の失敗は必ず膨張してしまう。膨張する政府を正当化するため、政府はどんどん自由を奪っていく結果となる。

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雇用規制によって生じる、無駄な学歴競争

日本人はなんでみんな揃って学歴を求めるのだろうか?

学びたいから学ぶのである、いや、本当にそうならよい。けれども、実際にそうだろうか?大学に行かなきゃいけないから行く、そんな思い込みがないか?いや、それは本当に思い込みだろうか?

実際に大学に行かないと損する社会があるのではないか?

実は、無駄な学歴競争は個人の願望ではなく政府の規制によって生じたものではないだろうか。

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経済的自由の喪失

税金や、社会保険料の徴収、政府の紙幣発行に伴うインフレ税は、人々から私有財産を引き離し、政府の裁量によって使途を決めてしまう仕組みだ。つまり、人々の経済的自由を制限し、国家権力が統制する手段である。

経済的自由が権力によって奪われ、人々が経済的自由を失ってしまうと、人々は自分の人生を自分で選んで幸福を追求することが出来なくなってしまう。政府の統制下で決められた製品やサービスしか選べなくなってしまい、政府が良いと言ったものしか選ぶことができない。画一的で質の低いサービスだらけになっても、それを受け入れなければならなくなってしまう。

経済的自由は最も大切な自由の一つである。本来、自由な人々の欲求は様々であり、政府はそれを正しく測定することができない。だから、国家による経済統制は、人々の幸福追求を阻害する結果を導く。経済的自由が政府によって奪われると、幸福追求の自由も失われる。

経済的自由が失われて国家によって統制された社会では、政府の失敗によって膨大な不合理を放置する悲惨な結果を招く。失敗した政府は、より強力に自由を制限しなければ立ち行かなくなり、どこまでも権力を拡張しようとする。人々が生きる自由を確実に失っていくのである。

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